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展途上国を問わず深刻化している都市問題等々、自然と人間、人間と人間がこれまで相互交換的に造り出してきた生態学的関係が崩れ、このままでは社会の永続的な存続が危ぶまれるような事態に陥ることが懸念」し、関西学院大学総合政策学部は、「わが国では初めてヒューマン・エコロジーという学問分野の考え方を取り入れ、この問題の解決に迫ろうとする学際的な、新しいタイプの学部」である。
神戸三田キャンパスは、このような新しい視座から、「人類社会の持続可能性に対する危機は、地球的であると同時に大変普遍的なものであり、私たちの身近なところから解決して行かねばならない基本的問題を含んでいる」と考えている。
授業科目は、総て科目間相互の連関性と一体化が図られている。1年次から学ぶ総合教育科目は、「エネルギーと地球環境」「民族と生活文化」「都市とスラム」など、専攻コースを明確に意識した授業内容になっており、また、専門科目においても、3年次からでなく、「総合政策入門」「日本近代化論」「ヒューマン・エコロジー入門」など、入学当初から専攻コースヘの入門科目を用意している。総合教育科目と専門教育科目の統合により基礎的な視野と専門的分析力とが統合され、創造力、問題の発見・解決能力が養われるよう科目が配置されている。
3年次からは、この学部の専門教育の核となる「エコロジー政策」、「都市政策」、「国際発展政策」の3専攻コースが用意され、各コースは学科のように独立性の強い区分ではなく、環境、都市、国際発展のそれぞれの問題領域は相互に密接に関連し合っており、それらの関連性を理解しながら問題解決を考える必要がある。そのために、自分が選択したコース以外に、他コースの科目も履修することが求められている。
「帰国生徒などすでに高い英語能力を持っている学生を除き、外国語は英語だけを履修、英語で自分の意見を表現できる発信型英語教育により、海外の大学入学に求められる程度の英語能力(TOEFL550点)を身につけることを目指」し、そのために、LL教室だけでなくパソコン教室」も活用されている。また、総合政策学部の専任教員の約4割は外国籍であり、日本人にも外国での活動歴の長い教員が多数配置されている。
情報教育と情報処理設備についてであるが、1年次から必修の「コンピュータ演習」などの情報関連科目により、コンピュータをステーショナリーとして使うための能力を身につけ、ワープロ、表計算ソフト、電子メールなどのリテラシー教育はもちろん、プログラミングなどの実習を通じてコンピュータを理解する能力を養われる、また。全学年で1300人の学生定員に対して、200台の教育専用パソコンと、世界につながったネットワークシ

 

 

 

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